資格の重要度は業界によって異なり、保有資格が給与に直結する職種もあれば、いくら資格を持っていても経験値が無ければ素人同然とみなされる業界もあります。介護職は、資格が給与に直結する職種と言えるでしょう。
常勤の介護職員の平均月給額は、無資格の場合およそ27万円です。それに対して、介護職では上位資格であるケアマネージャーの資格を持っていると、平均給与は36万円まで上がります。このように資格1つで、1カ月につき10万円の差がつくのです。
ケアマネージャーのような管理職の上位資格だけでなく、初任者研修などの基本的な資格でも給与は大きく変動します。無資格の月ごとの給与が27万円なのに対して、初任者研修・実務者研修保有者は30万円、介護福祉士は33万円まで上がります。パートやバイトでも、無資格の従業員の平均時給が1,100円台であるのに対して、初任者研修以上の資格を持っていると一気に1,400台まで上がります。資格のレベルで給与が上がるのはもちろんのことなのですが、それ以前に、資格があるか無いかだけで大きな差がつきます。
高時給のパート・アルバイトとして知られている訪問介護士、いわゆるヘルパーには無資格ではなれません。訪問介護士は基本的に1人で業務を行うため、一定レベルの知識とスキルが必要です。資格が無いことで選択肢が減ってしまう例の1つです。
また介護業界では、施設の形態、雇用形態、地域などによって給与が大きく変動することがあります。多くの上位資格を有し働ける施設とポジションの選択肢が増えれば、この業界での高収入の仕事にありつく確率も増えます。